池波風雑煮の特徴
池波風雑煮の作り方
カツオブシでだしをとり、薄口醤油と塩で調味します。
具体的にはまずだし300ccに塩2gで底味をつけ、仕上げに薄口醤油小さじ1をたらして調整します。
※かつおだし:昆布3g(5cm角)を水500mlに1時間浸しておき、火にかけて沸騰寸前に昆布を取り出し、かつおぶし8gを入れてしばらく煮た後に濾す。
使用する具は小松菜と鶏肉だけです。
だしへ鶏肉80gを入れてコトコト煮、仕上げに小松菜30gを入れ、火を通します。
角餅を焼いてお椀に入れ、具を添え、上から汁を注ぎます。 これにて池波風雑煮のできあがりです。
池波風雑煮について
この雑煮の作り方は、池波正太郎氏「食卓の情景」P259:新年の味にあるものです。
それから雑煮。 餅は二切れ食べればよいほうだ。 食べざかりには二十三個も食べたことがある。
雑煮は、むかしから「名とり雑煮」といって、小松菜と鶏肉だけ。 この熱い清汁を、こんがり焼いた餅を椀に入れた上から、たっぷりと張る。 決して餅を煮ない。
とあります。 今回の雑煮は名とり雑煮だということになります。
ちなみに名とり雑煮とは、菜と鶏を「名取り」にかけたもので「名を大切にする気風」の表れだそうです。
餅を煮ないのは、汁がにごるからです。(池波正太郎の食卓より)